「メンズ地下アイドル」を近年SNSでよく見かけるようになりました。
キラキラした世界で活動しているように見え、SNSやネット上では「メン地下は稼げる仕事」だという情報もよく流れてきます。
ただ、実際のところはどうなのでしょうか?
この記事では【現役地下アイドル(地底)】である筆者が、メン地下の給料事情を本音で語ります。
これからメン地下を始めたい人は是非参考にしてください。
メン地下と「普通のアイドル」の給料事情の違いは?
大きな違いは「歩合給と固定給」
大手事務所は固定給があることが多いけど…?
地上波によく露出するような規模が大きい「大手のメンズアイドル事務所」では、基本的に「固定給+歩合」で給料が支払われることが多いです。
どの事務所でもそうですが「グループの売れ具合」でかなり給料には格差があります。。
例えば「STARTO ENTERTAINMENT(元ジャニーズ)」で看板を張るようなメンズアイドルグループであれば月数百万~数千万からの固定給+歩合をもらえているといわれています。
しかし、事務所が売り出していないグループの場合だと「生活するのに最低限の分だけしか保証されていない」状況があるのも事実です。
また「事務所に在籍しているブランディング・トラブル防止」のため「副業、サイドビジネス、アルバイトが制限もしくは禁止」されている所がかなり多いです。
そのため、実際には知名度が多少あっても「そこまで生活に余裕はない」給料の場合がほとんどです。
事務所主催のライブで「バックダンサーとして1ステージ○○円」などが稼ぐ方法としてはありますが、そこに立つまでに「何年も下積みを重ね、下積み時代は給料も出ない、このSNS時代に発信も制限され、運の要素も大きい、ある程度の年齢までに売れないと退所勧告」という厳しさもあります。
すべてのメンズアイドル事務所がそうなわけではありませんが、基本的にはそう考えておいて方がよいでしょう。
メン地下の場合は基本的に歩合給
メン地下の場合は基本的に「歩合給」になります。
ライブの後の特典会で「チェキの売上」の数割が給料になります。
そのため「ファンがいないと給料にはならない」現実はあります。
ただ、「ファンがつけば給料がすぐもらえる」のも事実です。
ダンスや歌が上手くなくても、SNSや配信で集客が出来れば「自分の給料を確保する」ことができます。
もちろん「振付や歌を覚えたり、ビラ配りなどを行う」必要はあります。
活動自体は決して楽ではありません。
ただ、「何年も下積みを重ねて、ようやく少しずつ稼げるようになる」のと比べると「圧倒的に稼ぎやすい」のも事実です。
「バイトの制限も少ない」です。
また給料とは話がずれますが「自分の力で発信してファンを獲得する力」もつけることができます。
結局「頑張らないと稼げない」のは同じ
「メンズアイドル」「メン地下」とひとくくりにいっても違いはありますが、結局のところ「自分で頑張らないと結果は出ない」のはどちらも同じです。
ただ、「稼ぎやすさ」という点では「メン地下」に軍配があがるでしょう。
メン地下の給料事情を紹介
メン地下の給料は実際「かなり稼ぐ人とそうでない人」で二分される傾向があります。
「人気の人にファンが集まり」「そうでない人は全然ファンがいない」ためです。
筆者の経験も踏まえ給料事情を紹介します。
月収の平均はおよそ20万円弱
メン地下の月収は完全に「ファンがいるかどうか」に左右されます。
つまり、給料の平均は「どのくらい量のファンが平均いて、どのくらい平均でチェキを撮ってくれるのか?」に依存するといえるでしょう。
周りのグループの状況を聞くと「固定で応援してくれているファンが一人いる」という状況が「平均」だと考えています。
仮に毎回、特典会(70分)をフルループしてくれるオタクがいるとします。
1ループあたり10枚(1万)で10分(撮影時間・並ぶ時間・会話時間)とすると約6ループ(6万円)できます。
月15回のライブがあるとして6万円×15で売り上げは90万です。
歩合が30%の所が多いので、27万円が自分の収入の合計になります。ただ「芸能契約」は「業務委託」であることがほとんどなので、そこから税金を引いて22~24万あたりが平均的な収入だといえるでしょう。
もっというのであれば「オタクがライブを病欠・仕事で休むこともあり、毎回必ずライブに来てくれるわけではない」ため、実際の収入は20万弱の場合が多いです。
稼げる人はなんと数百万~!
↑で紹介したのは「平均的なメン地下の事務所で活動した場合の給料」です。
ただ「人気メン」「事務所の力がかなり強く(RINDO、WAIWAI INCなど)自社開催のライブで集客がかなり多い」場合だと話は変わってきます。
人気メンの場合は歩合が高く「50~最大70%」ほどの歩合の場合もあります。
事務所主催で動員が多いと「撮影時間が長い」「ループしてくれるオタクが複数いる」「チェキの料金が高い(1枚1500円~2000円)」「一枚あたりの撮影時間が短い」ケースが多いです。
仮に撮影会が2時間(120分)で月15現場チェキ2000円でフルループするとします。
24万(12ループ*2)×15(現場)で360万円
これで歩合が50%だった場合は自分の収入の合計は180万円になります。手取りは約120万くらいでしょうか。
歩合が70%だったり、チェキの撮影以外でも「撮影会」と呼ばれる撮影だけをするイベントがあった場合は売上が1000万近くになる人もいます。
手取りが500万近くになる人も本当に稀にいます(かなり一握りです)。
稼げない人は「0円」!?マイナスの場合も実は多い….
最初に紹介したようにメン地下の収入は基本的には「歩合」です。
そのため固定のお客がいない人の売上は「0円」です。
もちろん「ファン自体が0人」というケースは少なく、「たまに来てくれるファン」はいる場合がほとんどですが、「交通費を考えると収入は0、マイナスの場合もある」というケースが多いでしょう。
「交通費は至急されない」「振付を外部にお願いしているためにその際はメンバーで費用を割る」事務所も少なくないです。
そうすると「たまに来てくれるファン」がいたとしても「全く稼げない」でしょう。
自分が運営する事務所では信じられないかもしれませんが「交通費支給(上限あり)」「歩合が70%以上(将来は経費を除いた全てを還元したい)」の状況です。
「運営も演者として活動しているので、演者第一で考えている」
「楽曲制作や衣装、クリエイティブ制作をメンバーが出来、マネージャーが必要ない状況」
「余計な費用をかけない」
ためです。
当事務所の考え方などを1分程度で紹介しているので、興味がある方は↓の動画をご覧ください(自分が紹介しています笑)
応募は↓の公式ラインからお願いします。
メン地下の収入源はこれ!大半はチェキが収入源だが…?
チェキ収入
基本的には「チェキ収入だけ」が自分の給料になります。
これまで紹介したように「チェキの売上を多くすること」がメン地下で給料をあげることに直結するといえるでしょう。
ライブ配信
TikTok Liveなど、投げ銭での収入で生活することも十分可能です。
ライブ配信の場合は「企画力」が大事ですが、「メン地下のブランディング」と相反する部分もあります。
ただ、ライブ配信での収入ありつつ、動員も増やしライブの特典会でチェキ収入もあるという状況を実現できると、給料はかなり多くもらえるでしょう。
グッズ販売
グッズ販売は「歩合にならない」ことが多いです。
グッズ制作はかなりの量を作らないと原価が高いです。少ない量を売ったとしても利益になりません。
ただ、缶バッジなどの売上・CD販売は歩合が出る場合もあります。
期待はしない方がよいでしょう。
イベント出演
グループが大きくなるとイベント企画側から「イベントへの出演料」ももらえるケースがあります。
ただ、「出演料」は事務所に入ってくるお金であり、演者に分配されることは非常に少ないです。
こちらも期待しない方が良いでしょう。
ライブでの動員に応じた歩合
ライブで動員数が増えるともちろん「チケット代の売上」が大きくなります。
ただ、「大きい会場だと会場費が大きくなる」ため経費もかかります。
「大きい会場になればなるほど利益がおおきくなる」ように感じますが、実際は逆です。
大きい会場になればなるほど費用がかかり「チケット代の売上と相殺」されます。
そして多くの事務所は「物販」で利益を上げています。
中規模程度のライブハウスまでであれば「チケット代で十分に利益が出る」ため、その分配をしてもらえるケースもあります。
楽曲配信関連の印税
楽曲配信関連の印税に関しては「分配されることはほとんどありません」
「分配するほど利益になっているケース」は実際少ないためです。
チェキの売上歩合だけの場合がほとんど
実際のメン地下の事務所では「チェキの売上歩合」だけの場合がほとんどです。
もしくは「ライブ配信」で利益をあげられる場合もあります。またグッズ販売で利益率が高い商品はメンバーに分配される場合もあります。
それ以外の収入は「基本的に事務所の利益になる」と考えた方が良いでしょう。
メン地下で給料を上げるには?
現状メン地下で稼ぐには基本的に「チェキを多く撮ってもらう必要」があります。
そのための効果的な取り組み・コツを紹介します。
ビラ配りを徹底する!
一番効果的なのはやはり「ビラ配り」です。
対面で自分の雰囲気を知ってもらうことで自分の固定のファンになりやすい面があります。
自分の情報を直に伝えられると「ライブに来てもらう」ハードルがかなり低くなります。
ライブ会場でお客を掴む
ビラ配り以外にも「企画に参加してお客をつかむ」方法もあります。
ライブでのパフォーマンスが高いと「チェキを撮影してくれる」ケースも多いでしょう。
しかし、「ライブに来ている人」はそもそも「別のグループのメンバーを推している」人が多いです。
最初は「2~3番目の推し」程度の認識でしょう。
そこを繰り上げるために、日々発信を行いファンとコミュニケーションを取るのが重要です。
事務所の手伝いをすると歩合が上がる?
事務所によっては演者が事務作業をしているケースもあります。
事務作業を手伝うことで「歩合が高くなる」場合があり、そこはメリットだといえるでしょう。
もちろん「自分の発信が少なくなる」のはデメリットであるため、筆者はお勧めできません。
「事務作業を手伝わないといけないくらい歩合が低い」のであれば「事務所自体あまりよくない」ケースが多いです。(個人的な偏見ですいません)
アイドル活動を通じて収入源を増やす
アイドル活動を通じて「多くの演者や音楽関係者」と出会うことになるでしょう。
自分が「ダンスの振付ができる」「楽曲制作ができる」ようであれば、他のグループに対して営業することで仕事を獲得できるかもしれません。
また、自分でイベントを企画することで「イベンター」として「仕事を作る」ことも出来るようになるでしょう。
「給料」が動機で「メン地下」を始めるのは危険!
「稼ぐ手段」としてメン地下を考えるデメリット
「簡単に稼げる」と考えていると、実際に活動が始まってからその厳しさに直面し、やる気やモチベーションを失う可能性が高いです。
ファンから自分の活動が「お小遣い稼ぎのためにやっていて熱意がない」ように見えてしまうと、活動の熱意や誠意が伝わらず、ファンの離反や人気の低下につながることもあります。
本気でやりたいメンバーに迷惑もかけてしまうでしょう。
「稼ぎたい」という気持ちが大きすぎる人にはメン地下はおすすめできません。
*稼ぎたい思いをもつこと自体は重要です。それだけの思いで活動するのが良くない結果になることが多いという意味です。
「アイドルとしての誇り」を持って活動できる人が「上手くいく」
「アイドル活動をしたい」「発信者として活動をしていきたい」「ライブが楽しい」そういった思いで活動している人ほどファンの数が多く活動も長く続けています。
「アイドルとして自分がやりたいこと」をしっかり理解していれば、それに共感してくれるオタクは増えていきます。
自分のステージで何かを伝えたいという強い思いがある人は、思いを貫くためにどんな困難にも前向きに立ち向かい、活動を継続することができます。
その活動を継続した先に「満足感」「金銭的な成功」があると筆者は思います。
もちろん、生活のために給料は大切ですが、軸がしっかりしていれば、自然とファンの支持を得ることができ、結果的に収入も安定してくるでしょう。
これからメン地下に応募したい人に向けて↓の記事で「注意点」「求められる人物像」などまとめているのでぜひ参考にしてください。
まとめ
この記事ではメン地下の給料事情について解説しました。
みなさんはどう思われたでしょうか?
当ブログでは「給料事情」以外もメン地下に興味がある方に「危険な事務所を避けるコツ」など↓の記事で解説しています。
よければご覧ください。